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2010年 04月 06日
桜の季節、絶対にお勧めの花見スポットは青山墓地。外苑前から下ってくるのも、墓地下から上がっていくのも、墓地中央から始めるのもいい。とにかくずーっと桜のアーチで空が見えないほど。
歩くなら、満開から散りかけがいい。花びらがはらりはらりと降る中を、朝早く、あるいは昼下がりに一人歩くのがもっといい。とりわけ今日などは、風がそよいで桜吹雪が舞う。初雪を思わせるその様に、涙がとまらなくなる。日本人に生まれてよかったと思う瞬間でもある。 人はどうしてこんなに桜に惹かれるのだろう。春になって桜の咲く様は、日本人の原風景と言っていいだろう。ワシントンDCのジェファソン・メモリアルで観たときには、この感動はなかった。 カメラを向けると、幹の黒さが際立って、桜がたくましいことを如実に写し出すことになる。なのに、肉眼で見ると、淡い桜色がなんと清らかではかなげだ。そんな桜に、日本人は自分たちを重ねているのではないだろうか。 今日あたり、目黒川の桜はどうなっているだろう。川面に張り出した枝ぶりに、二分咲きでも十分に魅力はあるのだが、満開が過ぎたころが気になる。花吹雪は水面で万華鏡のように気まぐれに此処彼処に寄り添い、見事な花筏を作っているに違いない。
by satocantik
| 2010-04-06 14:51
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